領収証の整理方法

仕事柄、いろいろな会社の帳簿を見させていただく機会があります。

領収証の整理についても、いろいろな事例を見させていただきます。

まずは、領収証の整理方法の具体例を見てみましょう。

例えば…。

• スクラップブックに日付順に貼る方法。
• 領収証を少しずつずらして台紙に張る方法。
• A4の紙を半分に切って、一枚の紙に領収証を一枚ずつ貼る方法。

手間と時間をかけて領収証を整理されている方も多いとお見受けしています。

その労力とコストは大変なものだと思います。

確かに、手間をかけて整理された領収証は、私にとってはとても見やすい整理方法でした。

しかし、一度整理した領収証を社内で見返す機会はほとんどないと思います。

領収証を見返す人は、税理士と税務調査官だけといっても過言ではありません。

税理士や調査官のためだけに、過剰な整理をするのは無駄ではないかと思います。

もちろん、税務調査があった時には領収証を見せる必要があります。

紛失や破損があると困ります。

ですから、領収証を整理しておく必要があるのも事実です。

そこで、領収証の合理的な整理方法を考えてみました。

まずは、ファイル方法です。

基本的には日付順にファイルすればよいでしょう。

社内で必要としない限り、相手先ごとや勘定科目別にファイリングする必要はありません。

次は、綴り方です。

領収証の枚数が極端に少ない場合は、一年分の領収証の左上を揃えて、ホッチキスで止めておけばよいと思います。

相当数の枚数がある場合は、二穴パンチで領収証に穴をあけて、厚紙で表紙と裏表紙を作り、綴り紐で閉じることを勧めします。

領収証の枚数が多くて一冊につづるとかさばる場合は、ファイルを月ごとに作るとよいでしょう。

領収証の綴り方の注意点としては二つあります。

一つ目は、レシート状の小さな領収証です。

これらの領収証は、紛失しやすく破損の可能性も高いです。

ですから、単独で保管しないで、紙（ミスコピーやDMなど）に貼っておくと良いでしょう。

もう一つは、感熱紙タイプの領収証です。

感熱紙は月日が経つと印字が消えてしまうことがあります。

この様な問題を防ぐために、領収証を内側に折っておくと印字が消えにくくなります。

また、裏に金額・相手先・内容などをメモ書きしてておくのもよいでしょう。

領収証に関することで、少し付け加えておきます。

領収証をもらえなかった場合は、どうするのかです。

ポイントは二つです。

一つ目のポイントは公共交通機関です。

バスや地下鉄などでは領収証はもらえません。

この場合は領収証の代わりになるものとして、交通費精算書を作成しましょう。

具体的には、日付、行き先、用件、交通機関、区間、金額を一覧表にして、領収証とともにファイリングします。

交通費精算書は一月ごとにまとめて作成するとよいでしょう。

二つ目のポイントは香典などの慶弔費です。

この場合は、通夜の案内状などの余白に『香典3,000円』と記載して、領収証綴りに保管しておくことをお勧めいたします。

領収証の整理方法を見直すことは、経理業務改善の第一歩です。

無駄を省いて合理的に保存することをお勧めいたします。

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